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オレンジ
オレンジの味が通り抜け
食品を無駄にする行為を
真似した自分を悔いてた
成果のなかった時間には
逃した言葉が多くあって
緑のマントヒヒもその一つ
消したはずの過去が
漏れ伝わって伝説になっていた
覗かれた苦行という名の偉業
自分には思い出したくない事ばかり
語り継がれてしまった物語を
50枚にもならないトランプで模して
淡い光がそれをぼんやり照らす
赤と緑と青を重ねても
白くはならずに枠に収まる
無為だけが賑わっていた
枯れた花を参拝者のいない墓に手向ける
自分が写ったテレビを背に
精算したはずの過去が
消えないことを痛感した時
左手首に彫られた竜が
天パの髪の毛を引っ張った
何も変わらない日常が呼んでいる
また世界に色を塗って
その色を抜く作業に戻ろう
でもその前にガリガリ君を
食べなくてはいけないと
自分に課した習慣を思い起こす
やっぱり逃げられなかった
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