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ざーざーざーざー。
ぽつん。ぽつん。ぽつん。ぽつん。
「デイビー・・・死んだのか・・・俺の分身が忽然と消えてしまった・・・
デイビーは盲導犬になれて、パートナーのピアニストと共に世界を旅して・・・幸せな一生だったな・・・
安らかに眠れよ・・・」
災害救助犬のゲージの中、外の雨音を聞きながらレトリバー犬のドルジは目に涙を浮かべて顔を毛布に埋めていた。
「ドルジ・・・気を落とすなよ。
お前への慰めの言葉が見つからねえ。」
災害救助でコンビを組んでいる、ミニチュアダックスのフルトが同じくゲージの中、ドルジのゲージの方を向いて言った。
「明日は、台風の影響で洪水になって被害を受けた山野の村を探索する大事な日だ。今は思いきり泣いて、その分明日は頑張ろうぜ、ドルジ・・・」
「フルト、ありがとう。死んだデイビーの分までやったるぜ・・・」
~デイビーのアルバム~
~fin~
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