13人が本棚に入れています
本棚に追加
(魔法か異能力かわかんないけど、そういう世界に俺はきちゃったのか?)
まあクトゥルフ神話もなんのその、設定として存在するシ◯・ゴジラの行き着く先をぶっちぎって、まだ果てに至らない様な奴が俺の可能性にいるのだ。今更どうということはないだろう。
俺は宙に浮かぶ玩具らしき物を眺めて、この世界を早く知る事にしようと心に決めた。
しかし、そんなことを俺以外の4人が気付くはずもなく、俺が玩具らしき物に目を向けているのを見て、それを俺に手渡して来た。やはりこれは赤児用の玩具らしい。
暫くそれを手に持ち回転させたりして遊んでいると見せかけて体の動作確認を終えると、また眠くなって来た。
俺は玩具を手放し、少女にしがみ付くとゆっくり意識が落ちていった。
◇
再び寝てしまった愛しい我が子を丁寧におろし、赤児用の布団に寝かしつけると、私は夫と義父母に目を向ける。
「よく頑張った」
夫は私にそう言い、私の手を握り涙を拭っている。
「ええ、本当に貴方の様子がおかしいと産婆の者から言われた時は焦ったわ」
「まあ何事もなくてよかったじゃあないか」
そう言ってくれる義父母は私の息子に微笑みかけていた。2人にとって初の孫にあたるこの子は、私が苦しくて辛かった時に魔力を使った。
最初のコメントを投稿しよう!