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魔力とは、この世界で魔法という超常的な現象を起こすための燃料である。
本来なら生まれたばかりの子供がそんな事出来るはずがないし、そんな事をすればどんな影響が出てくるか分からない非常に危険な行為である。
だが、この子はおそらく無意識に、とてつもなく純粋な魔力を私の中に浸透させ、私はそれと同時に活力が体中に漲るのがわかり、驚いたのと同時に嬉しかった。
すぐにこの子は寝てしまったけれどそのおかげで私はこうして今も生きていられる。もともと体が弱かった私だが、多分これからは元気に動き回ることができるのではないかと思う。
この子の為に、私は夫と共に生きよう。
私は改めてそう強く決めたのだった。
話は変わるが、この子はきっと何かを成し遂げる気がする。母子ともに異常は見つかっていない事もあり、この子にどんな才能があるかはわからないけど、いろいろな事に挑戦させてあげたい。
そんな事を思いながら、この子の額と頬に接吻する。
夫と考えていた名前をまだちゃんと伝えられていないのもよくないし、早く起きている時に呼んであげたい。
でも、今はゆっくりおやすみ。愛しい子。貴方の名前はコウ。コウ・ラスイデア。私、ネル・ラスイデアと夫、バズ・ラスイデアの愛しき子。
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