大往生

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呟く声は細々としていたがはっきりと言う。 「感謝する。幸せだ。・・・いい人生だった」 最期にそれだけ呟くと老人は目を閉じ、静かに息を引き取った。 その日、世界から1人の老人がいなくなった。 それは意外にも様々な人に影響を与えた。 慕われていた老人の死は老人が予想だにしない程に大きく、そして原動力となり、この世界の技術力をさらに高めることとなる。 だが死した老人はそうなる事を知ることはなかった。
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