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転生
流れている。水の中だ。そして、暗い所にいる。
ついさっきまでいた布団とは違う感覚がする。
さらに体は、なんというか力に満ちている、若い頃の様な感じである。
そうしていつまでそうしていただろうか、暗闇の中で何かが話しかけて来た。
『ーーーーーー、ーーーー。ーーーーーー』
何を言っているのかはわからないが、何を伝えたいのかはよくわかった。
『ーー『もしも』のわし、並行世界、可能性の一つ、か。成る程、わしならまあ、あり得そうな話じゃな。しかし非常識な奴じゃ。ちと強過ぎるぞお前」
『成る程、そんなモノがあればそうもなるか。わしはお前じゃからの。分からんわけではない、むしろよく分かる。今回は様子見かの。なに、暇つぶし?冗談じゃないわい。』
『お前さんはわしと同一の代物じゃろうがの、お前さんの存在は昔ゲームとして良く扱われた狂気の神話を喉を潤すための水みたいに飲み干して足りぬという様な奴じゃ。こうして話せる機会に巡り会えて楽しかったがの。ほれ、そろそろ帰れ。ーーーーそうじゃ。お前さんはわしと言う可能性の中でも『ぶっちぎりで』ではなく、現在進行形で『ぶっちぎり』続けとるヤバい奴じゃ。お前さんの果てはどこにある?』
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