ギルド

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「彼、自分が殺した死体の、写真を撮っていました」 「写真? そりゃまたなんで」 「さぁ……ええと、確か、本人は――思い出作り、とか言っていましたけれど……」 「……死体の、写真撮影、ね。悪趣味だな」 呟いて、ギルド長は近くにあった用紙を取り、ペンを用いて記入していく。先程の情報を記録しているのだろう。 「……まあ、情報としてはそんなところかな。ありがとう。日付が変わる前に、各ギルドに通知を入れておくよ」 「お願いしますね」 その言葉を最後に、アマリリスはギルド長室を退出する。 それを見届けた後、ギルド長は額を抑えた。 (……四人目の橙色、か。ただでさえ、経営に悩む毎日だって言うのに……これまた厄介なのが来たもんだ) 「……とりあえず、資料纏めちゃおう」 仕事が増えたことに嘆きながらも、彼はペンを振るう。 ギルド長として、仕事を全うするのは彼にとっての責務であり、半ば生きがいともなりかけていた。
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