序章 始まりの終わりの始まり

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俺は、陌間 小唄。高2で単に、落ちこぼれで、学校に行ってない不登校者である。 俗にいう、『社会不適合者』である。 そんな俺が、久しぶりに家を、否部屋を出る。理由としては今日は、ゲーム発売日である。全世界で有名になっているVRゲームである。 機材は揃えて、あとはソフトを買うだけになった状況で俺は家を出た。 しばらく進むと、いつも通うゲーム店がある。今は午後2時。先生たちはある程度の見張りを終え、昼休憩に入っていることだろう そう思って角を曲がったところに、スーツを着たいつもの石川が立っていた。 「やべっ。」 俺がそういった瞬間、石川がこっちを向いた。 逃げなければ、そう直感した俺は後ろを向いて家の方向に全力で走った。 後ろから石川の声がしたきがするが、気のせいだろう。俺は無我夢中で走った。 しかし俺この時点で気づいておくべきだった。 しばらく走ると 森の中に俺はいた。 森はこの近くになかったはずなのに、と思って俺はスマホの電源をつけた。圏外だった。 「あーもうどうしよーもねぇーじゃねぇかぁぁ。」 俺は1人森の中で叫んだ。 しょうがない。小屋を探そう。 それにしても暗いな。今は何時だろうか。そう思って俺はスマホの電源をつけると、午後2時を指していた。 「(午後)2時!?」 だが、木の葉が光を塞いでいるだけかもしれない。 そう思って、俺は1時間くらい歩いた。 しばらく歩いていると、町が見えてきた。 「やった!連絡を取って貰って、救助か、来てもらおう。」 そう俺は言って、走り出したはずだった。 俺が一歩踏み出した瞬間俺の天地が逆転していた。 (崖!?) 俺は、そのまま重力によって、自由落下をしていった。 (堀か…) そんなことを思いながら 「あああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 俺は、無様に叫びながら落下して行った。 この異常に不快な臓器達の浮遊感を味わうのは、初めてだった。 この崖は、200m程くらいだろうか。いや、そんなにないかな。 そんな現実頭皮をしつつ、俺は、人生という走馬灯を見つつ、自分の人生はしょうもないものだったな、と思っていた。 まるで、これから死ぬように。 だが、俺は、死なない。このことは、まだ知らない事実だったが…
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