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「手配も荷物も全てこちらでご用意させてもらいました。」
「えーと、その学校って、厳しかったりする?」
「トルディア連合王国随一の魔術学校でございます。」
「魔術が、あまり得意でない生徒には、厳しいですが、得意な生徒には、優しいです。」
「へぇ~。それで、僕は…どれくらい?」
「魔術のセンスは、前世が大いに影響があるので、0でございます。」
「皆無でございます。」
「は?」
「0でございます。」
「無力、無能でございます。」
「いやいやいや、おかしいでしょ。何で、魔術センスが皆無な俺に、入学を手続きしちゃったの!?馬鹿なの、アホなの?どっちなの!?」
「“馬鹿”や、“アホ”などという言語は把握しておりません。」
「少し不快になる響きであることは確かでございますね。」
「伝わって良かったんだが、そこまで真面目に受け止められると、受け答えがしにくい。
それで、なんで、魔術において無能な俺が魔術学校なんて所に入る経緯になったんだ?」
「異世界に召喚なさった者たちは、どこかの屋敷に召喚されるように、魔法陣を各種に張り巡られております。」
「これは、異世界召喚の対象の殆どが人間であり、特殊的な能力を持っており、重宝される存在だからです。」
「でも、僕は特殊的な能力は、ないんでしょ?」
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