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俺は起きたばかりで、眠たくもないし、する事もないので、屋敷を探索する事にした。
俺は扉の前に立って、ふと違和感に気づいた。
現時刻は午後の四時。すると、太陽は西に傾く。だが、影が殆どなく、違和感を感じた。
「太陽の位置が違う?」
そう思って、太陽を覗き込もうと窓の方へ歩いて行くと、日向に差し掛かった時、服が燃えた。
「!?」
俺は咄嗟に身を引き、火を消そうとした。
だが、火はそこにはなく、焦げたような跡もなかった。
「な、なんだよ。これ…」
人間心理学では、人は思い込めば真水でも火傷をするというが、これは幻覚でそれこそ、思い込みなのだろうか。
奥にクローゼットがあったため、着替えることにした。
そこにはタキシードやスーツ、俺の普段着が入っており、服の下に、
"入学式はスーツでいらしてください。"
と書かれていたメモが置かれていた。
入学式はまだだが、この屋敷に普段着で散策するわけにもいかないので、スーツに着替えた。
汚さないようにしなければ…
そんなことを考えていると、ふとベッドの横に、黒い何かが置いてあるのを発見した。
「なんだこれ?」
目を凝らして見ると、それはれっきとしたモーニングスターだった。
と言っても、球の半径がおおよそ20cmくらいあるもので、持ち手が圧倒的に小さく見えた。
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