エピローグ

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エピローグ

互いの気持ちを確かめ合いながら、少しずつ距離を縮めてきた。それはあの夜からもずっと変わってはいない。 薫はコタツに入りながら、横で眠ってしまった絵莉子の顔を見つめた。つけっぱなしのテレビの音が耳に届いてくる。 あの日、薫にとって絵莉子は初めての人だ、と言った意味を絵莉子はちゃんと分かっているのだろうか。そして、絵莉子の「大好き」という言葉はどのように受け取ればいいのだろうか。 答え合わせは、まだまだ時間がかかるのだろう。そう思いながら、薫は絵莉子の髪をそっと撫でた。 初めての友人。初めて恋した人。初めての、特別な、ルームメイト。 彼女と過ごす暖かい時間は、これからも続いていく。
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