その3 {病院にて}

1/2
前へ
/60ページ
次へ

その3 {病院にて}

しばらく救急車に揺られて病院についた… 彼にはすぐに蘇生術が行われて ワタシは手術室の前の椅子に座って待つ… お医者さんが出てきた… 医者 「如月さん…できることは 全てやりましたが…御愁傷様です…」 お医者さんはそう言い残して去っていった… その言葉でワタシは現実を思いしる 彼はシンは死んだんだ… 彼は感電死した… ワタシを置いて…死んでしまった… そう考えたとたん 目頭が熱くなるのを感じて… 声を圧し殺して泣いた… 手術室から出た彼は そのまま…別室に移動させられる… ワタシはそのあとを慌てて追いかけた ついた所は霊安室… ワタシは顔に布をのせられた 彼に覆い被さり…その胸部で 再び泣いた…鼓動もないし 完全に冷たい… 如月ヴィオラ 「どうしてよ!どうして! どうして死んじゃったのよ…!」 ワタシは彼の胸を何度も叩く そんな事しても彼はもう、帰ってこない…! そう考えただけで涙が溢れる…! 止められない! 「彼女を遺体から引き離せ…!」 看護師達がワタシを取り囲んで 彼から引き剥がされた! 如月ヴィオラ 「シン!嫌だ!離れたくないわ!シーン!」 ワタシは彼の冷たいからだに手を差し伸べる
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加