第3章 試験

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きょとんと首を傾げて三人を見れば、何故だか彼らも同じように此方を見ていた。 何か変なことでも言ったのだろうか。 そう思っていれば、そうちゃんがため息交じりに口を開く。 「璃桜、怪我してないかなぁと思って」 「怪我?」 「うん。俺、強い人と手合せになると止まらなくなっちゃうから。怪我させてたら如何しようって思って」 ―――――不安に、なった。 その言葉にはっと目を見張れば、そうちゃんの申し訳なさそうな、伏せられた瞳が見えた。 「大丈夫。怪我なんて全然してないって言ったじゃない」 稽古場での返答と同じことを言えば、瞳を長い睫に伏せたまま、そうちゃんは言葉を紡ぐ。 「そうなんだけどさ、気になって。璃桜、隊士に成りたがってたし、この結果に落ち込んでるかなって」 その言葉に、驚いた。 私のことなど、彼にはやっぱりお見通しらしい。 落ち込んでいる原因は違ったけれど、落ち込んでいることは予想されてしまったみたい。 「大丈夫だよ、歳三の決定だから、このまま小姓になるって決めたし」 むしろ、決定よりもその後の彼の言動に、何故かひっかかっているんだけれど。 そんな事は、流石に言えない。
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