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というか…………言いたくない。
言ってしまったら、その気持ちに嘘がつけなくなって、後戻りできないような気がするから。
「そうそう! 総司のやつがそう言いだしたら、平助も璃桜大丈夫かな、なんて言い出しやがってよ、今に至るってわけだ」
「そうなんだ……」
私のことを心配して、此処までこそこそとやってきてくれたそうちゃんと平ちゃん。
左之さんだって、口では二人のせいにしているけれど、きっと心配してくれたに違いない。
何だか、嬉しい。
心がほっと温まるような、そんな優しい思いが満ちてゆく。
そう思ったら、自分でも自然と口から言葉が出ていた。
「あの」
声をかければ、三人の瞳が此方を向く。
「わざわざ、あ、ありがとう………」
そうちゃんは別としても、あって間もない私なんかのことを気にかけてくれる人がいる。
それだけで、存在を認められたような。
此処に、この場所に、―――この時代に、居てもいいということが、分った。
そう気が付けば、思い悩んでいた自分がとてもちっぽけに感じる。
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