第3章 試験

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「璃桜さん、今、いいかい?」 「駄目です、璃桜は今俺がいじめているところですから」 私が答えるよりも前に、そうちゃんが返事をする。 ………これ、デジャブ。 前にもあった気がする。 「総司、君は稽古の時間じゃなかったかな? 稽古場にいるお方が、探していたよ。もちろん、随分とご立腹で」 そのご立腹のお方というのは、きっと、いや、絶対に歳三だ。 「え、もうそんな時間?! やべぇよ、総司!行くぞ!」 「えー、やだー。どうしてもって言うなら、平助、俺のこと引っ張ってって」 「自分で歩けよ!!」 そう言いながらも、ずるずるとそうちゃんを引きずっていく平ちゃんに、若干同情する。 喧騒を連れて去っていく二人に、左之さんと源さんと共に苦笑した。 「昼餉の用意を手伝って欲しいんだが、頼めるかい?」 「はい!」 大きな返事と共に頷けば、頼もしい、と穏やかな微笑みで返される。 「じゃあ、俺もなんか手伝うかな。源さん、何かやることあっか?」 「そうだな、じゃあ、原田くんには買い出しに行ってもらおう。台所にいって、買ってきてほしい物を書くから、とりあえず準備していてくれないか」 「おう、任せてくれ」 ぱっつぁんでも連れてくか、とにやりと笑って、ぽんと私の頭に手を載せる。
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