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第4章 存在意義
そして、そのあと。
意外と、源さんは、人を調子に乗らせて使うことがうまいことが判明した。
源さんってば、私が少し物を刻んだり、煮たりするだけでもかなり大げさに褒めてくれるんだもの。
そりゃ、いい気になるじゃない。
昼餉の後に、そうちゃんと平ちゃんに稽古場に連れて行かれて、ゆるい遊びのような手合せをしたり。
山南さんに連れられて、八木さん一家に、挨拶に行ったり。
息子たちの秀二郎、為三郎、勇之介に捕まって、初対面なのに少しだけ一緒に遊んだり。
新八さんと、左之さんに、お酒の話をされたり。
不思議と、歳三と水戸派の人には会わなかったけれど。
そんなこんなで、あっという間に一日が過ぎて、気が付けば、夕方になっていた。
夕餉の準備を手伝おうと、台所へ向かう途中。
「璃桜~!! 俺もやる!!」
「へ、平ちゃん? うわ」
がばりと抱きつかれ(もはや、タックルを受け)て、受け止めきれずによろけた。
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