1,私の日常

35/39
前へ
/80ページ
次へ
あぁ、嫌なのを思い出してしまった。 石川君への虐めは、他の人と違って悲惨だ。 教科書をバラバラしたり、暴力をふったり、さらには虫の死骸がたくさん入った汚ない水を無理矢理飲まされていたりした。 石川君は、それに耐えきれずに吐いていたっけ…。 先生も気付かない…。 日向は優秀な生徒だからと、先生は馬鹿らしく信用している。 紗栄子どうしているんだろう。 一人で大丈夫かな…。 私はその日、色々と悩みながら眠りについた。 「おはよう…」 「おはよう。朝御飯出来ているから食べちゃいなさい」 久しぶりの家のご飯。 病食は、味が薄くとても食べる気がしなかった。 だから、今食べている朝食がとても美味しかった。
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加