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「いっつも俺のことバカにして見下しやがって!お前がいるから俺はレギュラーから落とされたんだ」 「なに言ってんのお前。俺がいようがいまいが、練習もろくに参加しないような奴、レギュラーに選ばれるわけないだろ」 「うるさい!お前がどうせ神崎になにか言ったんだろ!じゃなかったらなんで俺じゃなくて二年の奴が」 「みんな試合に勝つために真剣にやってんだよ。そのときのベストメンバーを選ぶのは当然だ。学年なんて関係ない。お前より、二年の奴の方がうまかった。それだけだ」 「なんだとーー」 頭に血が上り、赤くなる顔。部員の怒りは収まりそうにないし、矢上も引くつもりはないようだ。大抵のことはおおらかに受けとめ流してくれる矢上のらしくない態度に、どうやらこの部員にたいして、長い期間ひっそりと不満をためていたらしいことがわかる。このままだと大騒ぎになりそうな気がして、陸は焦る。
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