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「先生……っ」 「ん、大丈夫だから」 涙声で訴える陸を宥めつつ、やわやわと入り口を解すようにしていた指が、おもむろに内部に入ってきて息を詰める。 「うぅ、ん」 慣れない異物感に小さな呻き声が出る。神崎の肩に顔を埋めて耐える陸の髪に、優しい口づけが何度も落ちる。 「悪い、もうちょっと我慢な」 我慢をした先になにがあるのか、それはどれだけ待てばいいのか。問いかけることもできず浅い呼吸を繰り返しているとき、これまでと違う感覚が唐突に襲った。 「ひゃっ!」 「……ここだな」 どこかホッとしたように神崎が呟く。ぐりぐりとある一点を責められ、陸の身体は電流が走ったみたいにびくびくと震えた。 「やだ、やめーー」 訴えるが、神崎の動きは止まらない。これまで感じたことのない種類の衝撃を処理できず、混乱する。だけど身体は反応を示していて、消えてしまいたいくらい恥ずかしい。 気づけば、指の数は増えていた。バラバラに身体の中で動く。不意に抜かれたときは、ようやく呼吸がまともにできて、深く息を吐いた。 だが安心している場合じゃないことを、すぐに思い知らされる。 「ーーひ」 さっきまで神崎の指が入っていたところに、今度は神崎自身を押し当てられる。 「せんせ、ちょっと、まっーー」 息を継ぐ暇もなく、先端が入ってきた。圧倒的な質量に、声が出ない。指なんかとは全然違う。 「こういうのは、ためらったら余計怖いから」 わずかに乱れた呼吸で、神崎がうそぶく。
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