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顔を真っ赤にした蓮の突然の告白に、リビングが静まり返る。蓮には悪いが、「知ってますけどそれがなにか?」という今更感が半端ない。 「オレ、海と結婚したい!」 しかし続く言葉に、陸は「……あ」と声を漏らした。神崎を見ると、同じようにしまったという顔をしている。 出会った当初から、蓮は海のことを女の子だと思いこんでいた。神崎は、そのうち気づいて笑い話になるだろなんて適当なことを言っていたが、勘違いは絶賛継続中だったらしいことを、今陸たちは知った。 「っていうか、これだけべったり一緒にいたら、普通気づかないか?」 神崎が妙に感心したような口調でぼそりと呟く。陸も頷いた。思いこみってすごい。 しかしここまでこじらせてしまったものをどう訂正するか。考えあぐねている大人をよそに、行動に移したのは海だった。すい、と前に出る。 「海は、蓮くんと結婚できない」 蓮が雷に打たれたくらいショックな顔をする。 「ど、どうして?」 涙目で問いかけてくる蓮を、海は手招きする。なにをするつもりなのかと息を呑んで見守っていると、海はいきなり自身のズボンのウエストに手をかけて広げた。 「海にも、ゾウさんがついてるから」 「ゾウさん?」 断られたことがよほどショックだったのか、ふらふらと覚束ない足取りで海に近づき、促されるままズボンの中を覗きこんだ蓮は、さらに大きな衝撃に撃沈した。 「お、お、おちんーー」 最後まで言うことなく膝から崩れおち、そのまま石化してしまった。
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