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「ほんで依ちゃん、その横のでっかいキャベツはどないしたん」
「あ、忘れてました! 瑠美子さんから頂いたんです」
テーブルの上にどんと置かれたキャベツを持ち上げる。
想像以上にずっしりと重く、受け取ったハルさんも「立派やね」と目を丸くしていた。
「店長、瑠美子さんがキャベツ料理を作って欲しいそうなんですけれど、何ができますか?」
厨房で洗い物をしていた店長振り返る。
お皿をゴシゴシ擦りながら首をひねった。
「キャベツ……。一般的に言うたら、付け合せのサラダとか、スープとかに入れたりするけどなあ。陽人はどうや?」
キャベツを手にしていたハルさんが「僕?」と目を瞬かせた。
「キャベツ料理……夏やし、さっぱりしたものがええやろなあ」
手荷物キャベツを持ち上げたり回したりしながら思案するハルさん。
しばらくして、何かを思い出したように声を上げた。
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