第2章

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美龍空はそれでも、大丈夫だろうか…と王子を恐る恐るうかがう。 自分より目線が上でもあるために、必然的に上目遣いになってしまったが、当の美龍空は別に意図はしていない。 上目遣いの潤んだ目に見つめられた王子がゴクリと唾を飲み込むくらいに、他人から見れば魅力的であることを知っていたらむしろ美龍空はやらなかっただろう。 だが、それが本人の意図しないところで功を奏している。 「分かった。たしかにそれも一理あるな。」 王子は口に手を当てながらそっぽを向きつつ、頷いた。 とりあえずは、男と付き合うなどということは避けられたらしい。 「つまりはお互いを知り、君が俺と共に居たいと思えば良いのだろう?」 王子は先程までの様子は微塵も見せずに美龍空に向き直り、キラキラした表情でそう告げた。 完全に避けられたわけではないらしい。
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