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「綾花のお婿さんなんだからお義母さんで間違ってないだろう?このバカちんが!」といって裕ちゃんに「雑巾!」をされた。
痛い!裕ちゃんの馬鹿ぁ。
「岳斗君、ありがとな。このアルバムを見るまで、綾花がこんなに寂しい思いをしていたことを知らなかった。また、これほどまでに岳斗君のことを信じていたこともな。思えば、あやめもそうだった…。」こ、こらぁ、何言い出すんだぁー。
慌てて止めようとする私に、
「裕、お母さんを止めるのよ。」と、舞花が弟に命令する。
この息子、10歳のくせに、私と身長がほぼ変わらない。裕ちゃんはGKだったけど、裕斗はFWとして、四年生で既にエースになっている。
そんな息子に押さえられては手も足もでないのであった。
「さあ、お父さん。続きを。」舞花が急かす。
「小学校で、初めてあって、高校まで付き合う前にも、お母さんには随分甘えてもらった。綾花にはそんな異性がいなかったし、女子高に行ったから心配だったんだ。綾花、お母さん見て幸せに見えるか?高校生で母親になって、大学でも、ほとんど遊ぶこともなく、勉学と、子育てに追われた。卒業後、全くわからないドイツに連れてこられ、ここでも俺はほとんどお母さんに旦那様ということができなかった。
綾花、お前の目から見てお母さんは幸せに見えるか?」
「うん。」
二つ返事の綾花。
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