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「・・・・・・」
「私はね、凄い加護を持ってるリュウじゃなくて、私のために、人のために頑張ってるハデスが良いの。だからね、リュウが考えてることは、絶対に起こらないから大丈夫だよ。私は別に加護ぐらいでリュウを嫌いにはならないよ」
「・・・・・・」
シャルは俺の手を強く握る。
・・・・・・きっと今いったことは正しいんだろう。俺はシャルに嫌われるのが、軽蔑されるのが怖かったのかもしれない。だから、今はこんなに落ちついてるんだろう。大丈夫と言われて、安心してと言われて、俺の心からはシャルに嫌われるという恐怖が消えた。
シャルはこの小さな村のなかで掛買いの無い人物だ。それはもう、家族と言っても不思議じゃない。
「ありがとう。シャル」
俺は強く握り返した。
「うん」
「加護について話すよ」
俺はゆっくりと一夜を使って自分の加護の事を話した。シャルはそれをせかすのではなく、ゆっくりと俺のペースに合わせて聞いてくたのだった。
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