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「でっ、どうだった? なんか良い加護あった?」
幼馴染の美少女、シャルが俺の前を後ろ向きで歩きながら聞く。少し腰を落とし上目遣いで、そのキラキラした綺麗な水色の瞳を小さく輝かせる。その瞳はまさに宝石の様だった。
「別に……お前の方はどうなんだよ? 検査したとき凄く嬉しそうな顔してたけど?」
俺たちは今日、教会に自分の加護の検査をしに行った。そして今はその帰りだ。
俺たち人間には生まれ持った神の加護ある。それは1人、2~4個程あり、加護は人それぞれ違う。【剣士の加護】【魔道士の加護】【商人の加護】【鑑定の加護】【商売の加護】その種類は数え切れないほどある。また、加護にはレア度がある。別に正式に記載されている訳ではないが、これまでの歴史を振りかって大体決まっている。今のところ、この世で一番レア度が高いのが【剣神の加護】と言われている。1人しか持てないのだ。絶対にかぶることはなく、所有者が死んでから数年で次の所有者が現れる。ちなみに、今、それを持ってる人はいないらしい。まあ、もしかしたら今日のこの検査で、どっかの教会で持ってる奴が現れるかもな。
そして逆に1番、レア度が低いのが【筋力強化の加護】である。これは世の中の大半の人が持ってると言われてる加護だ。
「うん、私ね・・・・・・」
どうせ、剣鬼の加護とか、剣姫の加護だろ? クソやろうめっ!!
「剣聖の加護♪」
「は?」
シャルは満面の笑みで言っていた。
いや、驚くな俺!! 剣聖の加護は予想してた加護のたった2つ上なだけだ。そう・・・・・・たった2つだけだ。・・・チクショウ!! 2つも上なのかよっ!! ていうか、どうりで教会の奴らが騒いでた訳だ。
つい、驚きの声が漏れてしまったが俺はポーカーフェイスを保っている。
【剣聖の加護】それは普通にレア加護だ。ていうか、レアというレベルではない。スーパースペシャルレアレベルだ。はっきり言って凄く羨ましい。俺の加護は訳の分からん加護だから・・・。
「よかったじぇねぇか。それで他には何があったんだ?」
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