序章

3/3
前へ
/220ページ
次へ
 その隙にボールは落ちて、すかさず奪い取って。ボールを蹴りながら駆けるドリブルでゴールに迫り。シュートの体制をとった。  すると、ゴールキーパーがボールを奪おうと迫ってきて。再びドリブルで駆け、迫るゴールキーパーの脇を駆け抜けてゆく。  さっきのはフェイントだったのだ。 「しまった!」  相手ゴールキーパーはうめきながら龍介を追い、他の相手選手ふたりゴールの前に急いで戻った。 「行けー!」 「うわーやめろー!」  などなど、観客のどよめきが音の塊となってコロッセオを揺らすように響く。  それすら意識できないほどの集中し、龍介は狙いを定めて、シュートを打ち放った――。
/220ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加