誰でも気軽に簡単になんて、絶対ウソだ!

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 自分をはげまして、暗くなっていたスマートフォンを目覚めさせる。ロックを解除したら、彼のプロフィール画面になった。部屋を出る前に、さんざんながめていたものだ。  上部は彼のプロフィール。下部は彼のつぶやきとか、友達とのやりとりとか、リツイートしたものとかが並んでいる。  さあ、押せ。フォローと書かれている部分をタップするのだ!  指先に力を込めて、画面に近づける。  そして――。 「ああー、ダメだー!」  ゴロゴロとベッドを転がり、うずくまる。どうしてこんなに悩んでいるのか。それは私が私を気持ち悪いと思っているから。相手にも、そう思われているんじゃないかと考えてしまうから。  自意識過剰。  ほんとそれ。  自分で自分につぶやいて、ツッコミもする。  彼のアカウントを知ったのは、単なる偶然だった。だけど勝手に私のアンテナが働いて、彼を見つけてしまったのかもしれない。  そう思うと、さらに自分が気持ち悪くなる。  フォローしている友達が彼のアカウントと会話しているのを、たまたま見つけてしまったのだ。  彼と友達の会話だけなら、私のタイムラインには現れない。だけど、つながっているもの同士の会話なら、私の目にも触れる。  私とつながっているふたりの会話が目に入って、なんとなくログを追ってみると、彼がいた。会話は3人でやっていたのだ。
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