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やっぱり当たり前の顔をしていた。俺がわかりきったことを言っているみたいに、そんなこととっくに知ってるよって顔。
すると、「……まあ、そういうことだから……」なんてぼんやり遠山が言う。隣の仁羽も凶悪な顔で「さっさと行くぞ」と続ける。言い返そうと思ったのに、どんな言葉も出てこない。
だって、迷惑かけるのに。駄々こねて面倒くさくて邪魔なのに。
もういいよって、それならここに残ればいいって言った方が楽だって、さっきから言ってるのに。俺のことは平気だからって言ってるのに。そんなこと関係ないって顔のままだ。
「……絶対、面倒くさいよ。途中で嫌になる。置いてった方が、お前ら絶対楽」
頭に響く鼓動を聞きながら、自分に言い聞かせるように告げる。
間違っちゃいけない。きっと面倒なことになるし、迷惑をかけるだけだ。きちんと伝えれば、きっとこの手は離される。期待なんてしちゃいけない。思いながら続けた言葉に答えたのは、成島だ。
「うん、でも、四人一緒に帰ろうよ」
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