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「――えっと、壁新聞制作の班作ったの五月じゃん?」
トーンダウンしてきた所を見計らって、口を挟む。頃合いは間違ってなかったみたいで、成島はメノウ様を両手で握りしめたまま、うなずいた。
「俺あの時、ちょうど風邪引いてて結構長く休んでたんだよね。で、学校出てきたらグループ出来てたんだけど、壁新聞の班作るとか全然知らなかったから俺何も言ってなくて。どこに入れればいいかわかんなかったみたいで、どこの班にもなってなかったんだよ。で、人数的に入れるのここだけだったんだよねー」
すらすらと一息に言い終えた。
たぶん、余り物を集めてみたら最後の一人が足りなくて、そこに俺が丁度よく入ったんだと思う。全部四人で一班編成だったし。
友達連中には「お前ならどこでもやっていける!」と親指突き出して送り出されたけど、たぶんやっていけてないから、放課後居残りで壁新聞書いてるんだとは思う。
全員が好き勝手に記事を書いた結果、俺たちの班だけちゃんとやっていない、と認定されたらしい。
終業式当日にお呼び出しを食らい、「居残って書いていくか、毎日学校に来ること」の二択を迫られたんだから。
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