第二章

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第二章

ガタガタという音や風の吹きすさぶ音がし続けている。 強風が吹き続けている町の中をレオンは歩いている。 …仕事が忙しいのは判るけど…。 強風で無造作ヘアをぐしゃぐしゃにされながらレオンは陽二の事を考え始めた。 その時、レオンの視界に陽二の姿が入った。 あ…。 レオンは陽二の元に駆け寄ろうとし始めた。刹那、レオンの目に風で飛ばされた看板が陽二に向かって飛んで行くのを目にした。 「危ないっっ」レオンはそう言うと陽二の元に走り始めた。 数分前、陽二はレオンと会う為、約束した場所に向かっていた。 「…うわっすげー風…」病院を出るや否や強風に髪の毛をぐしゃぐしゃにされた陽二はそう呟いた。 それから約束した場所に足を運び始めた陽二は数分後、危ないっっという男の声を耳にしその首を傾げた。 「ェ…?」 次の瞬間、陽二はその場に押し倒された。 「???」 陽二に当るはずだった看板は陽二を押し倒したレオンの頭に当り大きな音を立てて静止した。 レオンは陽二からゆっくりと体を離すとその口を開いた。 「大丈夫か?陽二」 「レオ…!!!」その時、レオンの頭から流れて来た血と意識を失い自分の方に倒れて来たレオンの姿を見た陽二はその目を見開いた。 「ェ…」突然の事に陽二は動転しながら自分の方に倒れて来たレオンの体を抱きとめた。 「何で…あっっ」その時、陽二の視界に入った血の付いている看板を見、レオンが自分をかばった事を知った陽二はその目に涙を浮かべ始めた。 オレ、レオンのこと疑って…。 その時、自分がしていた事が如何に身勝手で人に不快感を与える悪行だったか?という事を痛感した陽二は刹那、涙をぬぐった。 「ぜってー死ねせねぇから」陽二はそう言うと近くにいた人に救急車を呼ぶよう頼み応急処置をし始めた。 ほどなくして到着した救急車にから降りて来た救急隊員に「オレは外科医です」という言葉を発した陽二は救急隊員にレオンの状態を伝えた。 「解りました。それではここから一番近い病院に受け入れ要請をします」救急隊員はそう言うと救急車に舞い戻った。
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