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…またか…。
朝。寝室にあるベッドの上でレオンはその眉をひそめた。
その時レオンの視線の先にいた美青年、陽二はレオンのスマホを勝手に見、浮気をしていないレオンの浮気チェックをする…という方法でレオンを不快にする小悪魔。数ヶ月前、陽二が働いている病院で出会い恋に落ちた二人はほどなくして付き合い始めた患者と医師。
ネコの外科医で真面目な陽二は仕事熱心な反面、疑り深くレオンは一途で男らしい反面、優柔不断な所があるシナリオライター。運命に導かれるようにして出会いその後、急接近し肉体関係を持った二人は陽二がレオンの浮気チェックをするようになるまでは円満なカップルだった。
…浮気なんてしてないのに…。
陽二の背中を見ながらレオンはそう思った。それから陽二との別れを考え始めたレオンはほどなくして自分の頭は陽二と別れたがっているが、心は陽二と別れたがっていない…と言う事に気付いた。
…どうしよう…。
それから再びなやみ始めたレオンは後日、自分の部屋の中にいた。
時折、青年の感声が聞こえる。乱れたベッドや脱ぎっぱなしの服、ローションが転がっている寝室の中。そこでレオンは一人の青年を背後から抱きながらその口を開いた。
「陽二愛してるよ」
数日前、陽二との別れを考え始めたレオンは迷いに迷った後、陽二と付き合い続けると言う道を選んだ。
後日、レオンはどうしても逢いたいと言う意思を電話で伝えてきた陽二と会う為、約束した場所に向かっていた。
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