Love you now and forever

車窓から流れる田園風景が綺麗だった。結局いろいろ考えても過去とか罪とか全くもってさっぱりだったから、彼の通っている大学院へ行くことにした。もちろん卒業アルバムを持って。

高校卒業後の進路を理系の大学に進学し、旧友から聞いた話だとそのまま院へ進学したらしい。

昔、宇宙が言ったことがある。「亡くなった猫を生き返らせたい」と。今はまだ夢の話だけど、過去に行ける機械が作られればそれができると言っていたのに対して、夢を熱く語って可愛いなと思いつつ、そんなホイホイ過去を変えていいものかと思った記憶がある。

確か昔、ネコ型ロボットがそんなことを言っていた気がする。アニメの話だけど。

スマホで検索した予定時間はピッタリ1時間。そんなに遠い距離ではないから、会おうと思えばいつでも会えたのかもしれないけど、付き合っていたわけではないし、私は就職、宇宙は進学と違う道を歩むんだなと思ったこともあって疎遠になっていた。

高校のときは毎日のように一緒だったのに。

キョロキョロと顔を動かし、誰も同じ車両に乗っていないことを確認すると、体を座席に預け、頭を上に向け目を閉じて少しばかり昔を思い出してみる。