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閻魔「罪状。1.政治家として助けられたはずの命を十分に助けなかったゆえ殺生の罪。
2.密約で税金を盗んだ罪。3.接待で無駄酒を飲んだ飲酒の罪。4.嘘をついた妄言
の罪。以上、有罪。
主文。舌を抜いて、地獄行き。しかしながら、本来なら大叫喚地獄へ行くべきところ、妻
以外と邪淫しなかったこと、その妻・友代からの冥福嘆願が出ていることをかんがみ、罪
一等を減じて、叫喚地獄とする。転生までの懲役期間は852兆6400億年」
大洞「ひえ~~ッ。キョ、キョーカン地獄って、どんな?」
閻魔「8大地獄のうちのレベル4。熱湯の釜で煮られるとか、焼けた鉄板の上を走らされる
とか。極卒は赤鬼の配下で金色頭、目から火を噴く、弓で罪人を射るのが趣味の鬼じゃ」
大洞「そ、そんな。もうちょっと、やさしい所へ。なんとか。天国とか」
大洞、ギャーギャー騒ぐ。
閻魔、大洞を無視。大音声で
閻魔「最獄裁判、これにて、閉廷!」
赤鬼が銅鑼を叩く。グワァ~ンという音が鳴り響く。
閻魔「(鬼に)連れて行け」
大洞「やだーっ、助けてくれえー」
大洞、赤鬼と青鬼に両脇を抱えられて、ひかれながらも叫ぶ。
大洞「もう政治家なんか辞めるから。生まれ変わっても、二度と立候補なんかしないから。 舌、抜かないで―」
閻魔、ため息。
大洞の悲鳴が聞こえてくる。
大洞の悲鳴「ギャアーーーッッ」
閻魔、うるさそうに、耳穴をほじくる。
青鬼があわてふためいて入場してくる。
青鬼「閻魔大王様、大変です」
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