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海咲ちゃんと思考がリンクするなんて、嬉しすぎて鼻血が出そうな勢いだ。
「あ、うん。私も今そのメッセージ送ろうとしてたよ」
「だよねぇ。待ってなきゃな、と思ったんだけど」
照れたような困ったような声が私の耳から入り込み、心を震わせた。
「あの……その……嬉しくってね。野乃花ちゃんいつ行くのーってわくわくしてたら、思わず電話しちゃった」
おお、こんな素晴らしい事がこの世に在り得るのだろうか。
海咲ちゃんが楽しみにしてくれていた?
私とのお出かけを? あるいは映画を? どちらにしても、奇跡だ。
念のため、二の腕の内側を抓ってみると、叫びそうなほど痛かった。夢じゃない。
「私も、私もすごく楽しみなの。海咲ちゃんはいつが空いてる?」
「いつでも大丈夫だよ。何なら明日でも」
イイネ。
けど、それじゃあ四十八時間耐久で遊ぶことになっちゃうぜ?
もちろん私は構わないけどね。
「海咲ちゃん。映画、明後日からだよ」
「あ、そうなんだね。そう言えば、何の映画?」
そう言えば、映画の内容とか全然話してなかったな。それでもオッケーしてくれたって事は、私とのお出かけが楽しみって事で良いんですか? 踊っちゃうぜ?
「ええとね、ブサ猫物語だって」
「猫? 私、猫大好き!!」
私は海咲ちゃんが大好き。
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