問1 青く澄み渡る冬を思い出せ。

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「京午お前さあ…………馬か牛かはっきりしろよ!」 「突き抜けてないだろ!!」 京午の顔が般若になった。 「お、ま、え、は………!」 京午が秋の頬を掴む。 「イダッ! イダダダダ!」 「いやほんと全く成長しないなお前は」 「はい、あのすみません。イダダ!」 「お前もよく知っているよね、突き抜けてないよね記憶力悪過ぎないかい?」 「力強っ。あの、ほんとすいませ、」 「大体秋は昔から……」 記憶より黒い笑顔で、記憶と同じように京午が秋を吊っていく。 …………そうだ、四時間目は……数学か。今日は確か合同だった筈……。 「僕は嫌がったのにいきなり後ろから押して……」 「あの、マジすんません」 またプリントか。まあ、最初だから仕方ないのか。 横で煩い声が聞こえるが、無視しながら俺は机から一応教科書を出した。何かしら参考にはなるだろう。 「ねえ」 うんうんと心で頷いていると、前に座る古和が話しかけてきた。 「馬場様って、昔もああだったの?」 きゅるりん、とした瞳が俺を見つめる。少女のような愛らしく儚い顔に俺のは軽く動揺した。 「あ、ああ」 「へぇ」 古和が可愛らしい顔に愉快そうな色を浮かべた。
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