プロローグ

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どこからか落ちてきたのか、人形の付属品なのかはわからない。 辺りを見渡したが、この棒を必要とするものは見当たらなかった。 仕方がないので、オレはこのままこの棒を放置することにした。 オレのこころを癒す存在はいる。 しかしお互い忙しく、この2ヶ月、彼女とは逢っていない。 メールはほぼ毎日交わしていが、お互い時間が取れないのだ。 しかしオレが逢って欲しい、とひとこと言えば、彼女は時間を作るだろう。 それがたとえ、10分でも1分でもだ。 だがオレはこのなんとも言えない、虚しさ… ――というべき気持ちを乗り越えることも大切なのだろう、などと気取ったことを考える。 いや、もうよそうと思った。 そうだ、彼女にメールを送ろう、明日、食事にでも行かないか、と文面を模索した。。 アンティークドールエリアを抜けると、そこは人形だが少し趣が違うロボットが鎮座するエリアだ。 小さい子供なら喜ぶことだろう。 子供ではないオレも嫌いではない。 これを考えた時点でオレはコドモなのだろう。 ロボットたちを見ていると、なぜだかほほえましく思ってしまう。 古いものから最近流行のなんとかプラなど、まるでロボット博物館だ。 オレはこれらを堪能した。
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