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「うん、ありがとう、コーちゃん。行こう!」
オレ達は手を繋いだまま、妙な色のトンネルに飛び込んだ。
「やあ、おはよう」
デヴィラとチノがオレ達を待ち構えていたかのように急いで近づいてきた。チノがオレに飛びつく。
「おはよう、コーちゃん。しよっ!」
朝からえらいご機嫌な挨拶だなと思い、オレは頭を?いた。
「デヴィラ、チノをちゃんと教育しろよ。この子を見てると、なんだかかわいそうだ…」
「あ、いや、すまん… そうしたいのだが、お前はチノのお気に入りだからな。言うことを聞いてくれんのだ…」
「お姉さんなら何とかしたらどうだ。朝っぱらから言うことじゃないが、チノをストレス発散の道具にしてるだろ?」
デヴィラは、『なぜそれを!』というような顔でオレを見た。
「お前がチノにおねーさんと呼ばせてるんだろ? だとしたらそういう関係としか思えないからな」
オレは知ったかぶって、カマをかけただけだ。しかし反応はイエスのようだ。
「…まあ、使用人だしそれはまあ…」
デヴィラの歯切れが悪い。しかしこの悪魔は妙にヒトっぽいところがあってオレは好きだ。
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