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「いつでもオレが優しく抜いてやる。もうチノをお前のおもちゃ代わりにしないで欲しい。チノがイヤじゃなくても、それを感じるオレがイヤなんだ。 …ああそうだ… オレにそんなことを言う資格はないな… お前たちの関係は長いことだし。いらない事を言った、謝るよ…」
オレは素直に謝るフリをした。デヴィラもチノも慌てふためいた。
「…いや…お前の言うことはもっともなことだ。今度からはコーちゃんにだけストレスを抜く手伝いを頼む。だから、今のようなことを言っても、一向に構わん。気にしないでくれ」
と、デヴィラが言い…
「コーちゃん、ありがとう。わたしはイヤじゃないけど、コーちゃんがそういってくれるのなら、その通りにするから…」
と、チノは少し慌てていたようだ。オレの言葉だけをチノは信じた。オレの内面を探ればすぐにオレの言葉にちょっとしたウソがあったことを見抜けたはずなのだ。だがこのふたりは本当に人間らしいと、オレは微笑ましく思う。
「そうか、そこまで言ってくれるのならオレも嬉しい」
などといってはぐらかし、チノの頭を撫でた。本当にかわいい。持って帰りたいよとこの先何度も思うことだろう。
「それとデヴィラ、ひとつ提案があるのだが。オレがお前に触れる時、異常に意識し過ぎているんじゃないか? きっとオレは今チノを抱いても昨日のようなことにはならない自信があるぞ。まあちょっとしたメンタルトレーニングの一環のような代物だがな。オレの記憶を見たお前ならわかることだろ?」
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