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オレはデヴィラを脅すようにデヴィラの眼を睨む。デヴィラは一瞬、『ビクッ』として、眼が泳いだ。
「…ああ、すまん、あ、いや、ごめんなさい。全部わたしが悪いの、許してください。ごめんなさい…」
こういった素直なデヴィラも好きなのだが、オレ達に指示するデヴィラも好きだ。だが、さっきのようなデヴィラは二度と見たくはなかった。デヴィラももう、わかっているはずだ。
「出る前に言ったよな、オレを意識するなと。そしてもうひとつの方法も伝えたよな?」
「…うん、今、使ってるの。効き目、すごくあるの…」
「じゃ、それを今すぐに解け。それがオレからの罰だ」
デヴィラは悪魔を見るような眼をオレに向け震えだした。
「…アア、許してください。もうしませんから。今解いちゃうと、わたし、わたし、死んでしまいます…」
「オレに殺されるのなら、文句はないんじゃあないのか? なあ!」
デヴィラはどちらにするのか悩んでいるようだ。
「まあいい、許してやるよ。お前の考えられない方法でそれを解いて、狂わせることもできるんだぜ」
オレは柄にもなく超悪役の言葉でデヴィラを脅した。デヴィラは、『信じられない!』という眼をオレに向け、さらに震えた。
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