41人が本棚に入れています
本棚に追加
/191ページ
最後に乗ったのが大観覧車。
片寄さんと一緒に乗るのは不思議な感覚で。
緊張してるの私だけっぽくて。
なんだか悔しい。
私は思い切って、今日自分を誘ってくれた理由をたずねた。
片寄さんは恥ずかしそうに、説明してくれた。
なんでも、社長の無茶振りで。
自分が働いてる遊園地のアトラクションを制覇してこいとフリーパスを2枚もらったみたい。
そして、
「この前…タオルありがとな」
ずっと何か言いたげにしてたけど、もしかしたら…タオルのお礼だったのかな。
観覧車はあっというまにてっぺんに到着して。
それはそれは綺麗な遊園地の光の波を見ることができた。
いつも働きながら見ているのとはまた違った景色で。
改めてこの遊園地で働けてよかったと思った。
私は今日誘ってくれたことがほんとに嬉しくてお礼を言った。
片寄さんは一言
「あぁ…」
と、恥ずかしそうに言った。
最初のコメントを投稿しよう!