光波とあなたの笑顔と

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最後に乗ったのが大観覧車。 片寄さんと一緒に乗るのは不思議な感覚で。 緊張してるの私だけっぽくて。 なんだか悔しい。 私は思い切って、今日自分を誘ってくれた理由をたずねた。 片寄さんは恥ずかしそうに、説明してくれた。 なんでも、社長の無茶振りで。 自分が働いてる遊園地のアトラクションを制覇してこいとフリーパスを2枚もらったみたい。 そして、 「この前…タオルありがとな」 ずっと何か言いたげにしてたけど、もしかしたら…タオルのお礼だったのかな。 観覧車はあっというまにてっぺんに到着して。 それはそれは綺麗な遊園地の光の波を見ることができた。 いつも働きながら見ているのとはまた違った景色で。 改めてこの遊園地で働けてよかったと思った。 私は今日誘ってくれたことがほんとに嬉しくてお礼を言った。 片寄さんは一言 「あぁ…」 と、恥ずかしそうに言った。
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