第六十八話新撰組と花魁と源氏と次郎さん

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「…僕も安土で、鶴丸さん達から聞い事があるよ。 …頭のキレる猛将の様だったってね。 逃げる途中に、海北さんが手配していた雑賀衆の頭領…雑賀孫一に信長さんが狙撃されたんだよね」 愛奈から聞いて、光忠も膝を付くと目線を合わせながら当時見聞きした話をする。 『俺も…親父から聞いたことがある。信長を追い詰めた軍師の話…。 今まで何度も命を狙われた信長だけど、初めて信長の目前まで迫った軍師だってな』 愛奈の首に巻かれた状態で盛親は頷いて話した。 『…僕達も盛親と同じです…』 親忠も目をパチクリさせ頷いた。 『…愛奈様は市様の生まれ変わりです。…海北様は市様の身近な御身内ですよね…』 愛奈の気持ちを組んで信親も頷く。 「…うん…織田から嫁いだ私を海北様が世話してくれたの…」 涙を溢れさせると、愛奈は話すのだった。
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