第六十九話再会と風流人鬼と化す

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得体の知れない軍勢に、神子田は眉を潜める。 ヒラヒラ… 「?」 不意に目の前を一万花弁が飛んで来て神子田は目を見開く。 …まさか…吉宗の養子が持っていた刀が刀剣になったのかっ!? 感付いた神子田は、直ぐに立ち上がり障子を開けて気配を探ろうとするが… グイッ 「いっ!」 長い髪を後ろから引っ張られ、痛くて神子田は苦痛に顔を歪める。 「そんなに急いで何処に行くんだ?」 「…貴方は…」 声を掛けられ、神子田は振り向くと男を見て恐怖に引き吊る。 黒髪の長い髪を一つに結わえ、ボロボロの灰色の着物姿の青年は神子田を見て笑みを浮かべる。 桑半次郎。 元新撰組監察方で、主に他者を暗殺し快楽を感じていた。 仲間から恨みを持つ新撰組隊士。 「あのオッサンと楽しんだんだろう?なら…俺も楽しませろ」 グイッ 「わっ私は…それ所では…」 胸ぐらを捕まれ、慌て神子田は拒否しようとするが… チュッ 「んうっ!」 半次郎に唇を奪われ神子田は何も言えなくなる。 クチュッチュプッ… 半次郎の舌に神子田の舌は絡まされ… 「んう…はぁ…」 神子田は顔を赤くし、甘い吐息を漏らす。 ズルッ 半次郎が唇を離すと、銀色の糸を引いた。 「…」 口付けだけで、神子田はボーッとして半次郎に寄り掛かる。 「あんたは俺の者だ。壊すのも俺の気分次第…」 グイッ 「…ぁ」 神子田の顎を掴み、半次郎は笑って言う。 …やはり…この男は恐ろしい…私の暗示が聞かない…。 信長や秀吉とは違う…非常に狡猾で斬るのを楽しんでいる… …危険だ…危険な男だと分かって居るのに逆らえない… 幾度も権力者を操り手玉に取ってきたこの私が… 愕然としながら、神子田は流されるまま半次郎に部屋へ引き込まれ… ドサッ 「あん…っ!」 乱暴に押し倒されて、神子田は仰向けに倒れてしまう。 ガッ 倒れた所を、半次郎に無理矢理足を開かされ… ズプズプズプッ ビクビクビク… 「あぁーっ!」 伝五郎と行為を終え、開いている穴に半次郎は自身を侵入させた。 パンッパンッパンッパンッ ビクビクビク 「あぁっ!ひああっ!」 激しく貫かれる度に、神子田は喘ぎ声を上げる。 グイッ 「んあっ!」 腰を捕まれ、半次郎は体勢を返ると膝を付き自分の膝の上に反転させた神子田を座らせる。 「…絶対に手放したりはしねぇ…」 そう言うと、神子田の首筋に半次郎は舌を這わせた。
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