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第七十一話妾が策を練る…全員従うように…
金ヶ崎の山の中…
秀吉と一緒に…殿を務めていた俺は…
ドサッ
「いっ!」
名のある武将によって、馬から落とされ尻餅着いた。
「なんだ?若造…この程度か?」
笑って初老の男…海北綱親は俺に刀の切っ先を突き付けた。
追い詰められるまで、俺は官兵衛さんと一緒に色々な策をやって浅井軍を足止めしようとした。
したけど…この爺さん…海北綱親によって策は全て破ら仲間は死んでいった。
「くっ!!」
悔しくて俺は海北を睨み付ける事しか出来なかったんだ。
「…ふん。若造一人生かした所で事態は何も変わらん…。
…わしの首欲しくば…死ぬ気で策を持って負かして見せろ。
…若造、お前が…この爺の事を楽しませてくれるの待っておるぞ」
酔狂なのか、馬鹿なのか分からない。
結局そいつは俺を見逃して去って行ったんだ。
次に会ったのは小谷城。
俺の策と海北の策は真っ向からぶつかり俺はついに策を策で負かした。
燃え盛る炎の中、海北は温室野郎を天守に逃がし…
俺は海北を追い掛け…炎の中で奴を斬った。
けど海北は変だった。
姉川とか金ヶ崎で俺を殺す好機なら沢山あったのに…殺そうとしなかったから…
『お前を殺せば…姫様は長政様とお前を失い一人になってしまう。
だから敢えて殺さなかった。お前は長政様と違って…道を間違えるな?
必ず姫様を幸せにしろ』
最期の言葉で俺は全てを理解した…だけど…
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