第七十二話私の命令を聞くが良い!!

2/6
前へ
/857ページ
次へ
…海北様と半兵衛仲が悪いし…信長兄貴なんか置物になってるし… 此処は本丸の主である私の出番!! クワッと愛奈は目を見開くと…スイッチを押した。 「おや?通信ですかね…竹中殿からだ…」 島は画面に表示された名前を見て目を細める。 「父上から?」 側で話を聞いていた重門は目を丸くする。 「…重門様の父上様…」 霧時雨の隣に座る可愛らしい少女?も慌て立ち上がった。 竜御前。 虎御前とは兄弟刀で弟。 重門の太刀の刀剣で銃と二刀流。 「聞こえてますかっ!?」 愛奈は大きな声で叫ぶ。 「おっ!?こりゃ竹中殿じゃない…誰だ?お嬢ちゃんの声だ…」 通信機から聞こえた声に、島はびっくりした。 ……あの声は…… 重門は愛奈の声を聞いて目を見開く。 ……主…? 竜御前は重門の様子に首を傾けた。 『君は誰ですか?私は豊臣軍の軍師島左近と言う者なんですが…』 「おっ!?返事が返って来た!!」 島が愛奈に名乗り問い掛けると…愛奈はキラキラ目を輝かせる。 「…愛奈…?」 「…」 鶴丸と光忠は顔を見合せ… 一期一振と大倶利伽羅も様子を見詰めた。 『私は燭台切愛奈っ!!本丸の主で偉いです!!』 喜んで愛奈は返事を返す。 …燭台切愛奈…例の子孫にして我々の血を引く生まれ変わりの姫君… …苦労して時代を歪ませてまで助けたってに…なんで争いのど真中に居るんですかね? スピーカーモードにしているので、島は重門に視線を向け… 重門は島に頷いた。 『その愛奈ちゃんに聞きますがね?君が使っている通信機は竹中殿の物…って事は御一緒に居ると受け取って宜しいんで?』 すかさず島は愛奈に問い掛ける。 「半兵衛は浅井長政様と仲良くなったの!!熱々でラブラブなの!!」 ドヤ顔で愛奈は答えた。 「勝手に変な事を言うな!!」 「酷いぞ!!愛奈っ!!」 竹中と浅井は青ざめながら叫ぶ。 「ラブラブ…ですか?」 ……浅井と竹中殿が何故一緒に? …難解な問題ですね…まぁ、竹中殿は身柄の心配は無いですが… 苦笑して島は言うが、内心冷静に分析する。
/857ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加