第七十三話突きだ!串刺しだ!行くぜ!

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「流行りだから何だ?年下なんだから年下なりに…少しは礼儀を弁えろ!」 「礼儀?生憎俺は江戸育ちでね!」 しまいには、大倶利伽羅と兼定は言い合いの喧嘩を始めてしまう。 ……あぁ…伽羅ちゃんが怒るなんて… …どっどうしよう!兼さんを止めないと… 光忠と堀川は、オロオロしてしまいふたりを見て困惑する。 そこへ、土方と鶴丸が無言で前に出ると二人に近付き… ゴンッ 「っ!!」 ゴンッ 「いでっ!」 大倶利伽羅と兼定に拳骨を落とした。 「…伽羅坊、怒る気持ちは分かるが状況見ろ」 呆れて鶴丸は大倶利伽羅に対して静かに怒った。 「馬鹿か?てめぇは…年下は身分弁えやがれ。 今度は規律違反として切腹だ、切腹!」 凄まじい形相で土方は兼定を怒鳴り付けた。 「ごめん!歳さん!切腹は勘弁だ!」 慌て兼定は土方に土下座して謝る。 ……流石鶴さん……伊達組の年長者は違うね! 嬉しくて光忠は涙を流して喜ぶ。 …歳さんは頼りになるな…兼さんと大違いだよ…鬼の副長名に違わず…! 感激して堀川も笑みを浮かべる。 「コホンッ…気を取り直して…お兄ちゃん達を助ける助太刀組は…日本号おじさま、明石さん、斎藤さん、国重さん、藤堂さん、兼重さんにします!」 六人を指差して愛奈は命じる。
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