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「俺も気になる…」
大倶利伽羅がポツリと口にする。
「俺もあんたの考えには気になるな…」
笑って鶴丸も、竹中に近寄ると後ろに座った。
「…僕も…貴方が現代と過去…見てきた見識聞かせて欲しいな」
苦笑して光忠も竹中に言う。
「俺も気になる…頭が良いなら考え方も違うんでしょ?」
「…勿体ぶらずに聞かせてよ」
笑って加州が言うと、安定も目を細め促す。
「話せ」
静観していた信長が竹中に口を開いた。
「…やれやれ…じゃあ話すか…」
溜め息を着くと竹中は座り直す。
「…現代の日本は、第二次世界大戦で負けてから平和ボケしているって言われてる国だよね。
…政治も国民主権って言われてるけど実際はドロドロで余分に税金を使われている。
強い政権が金を回すなり、世論を牽制するなりで己の地位を守る形態…
実は日本人独自の根底から来ている者で昔から変わらない主体なんだよね」
さらりと竹中は幽霊となり、今まで見てきた事を話し始める。
「つまり同じって事か?」
びっくりして鶴丸は目を瞬かせる。
「そう。流石に土器の時代や、弥生時代は分からないけど…平安時代、飛鳥時代から風潮はあったよ。
他の関係諸外国も同じに言える事なんだけど…力を得たら人は変わる。
もしくは、本質が欲に現れ人を獣にすると言い換えたら分かるかな?」
首を傾けると、竹中は空を見上げる。
「馴れ合う者同士徒党を組む事で権力をまとめ…堅い地盤を固める事で鎧を纏い…
邪魔な者は暗殺するなり、辞めさせるなりする事で己の意に削ぐわぬ者を消す…。
俺は…嫌だから秀吉の世も安定させたかったんだけど…現実は残酷で秀吉も例に漏れず人が変わり…結果は御存じの通りってのね」
笑って竹中は何の気なしに言い切った。
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