第七十八話鬼三匹命欲しくない奴は掛かって来いや!!

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…けど、可愛い玉は戦国に居る…俺は死ぬ訳には行かない!! …玉からお使いあるし、現代の熊本城に行って…復興の様子を見てきたり… 可愛いご当地キャラのグッズを…家族の分買わなきゃ行けないんだ!! 何故なら…家族で唯一俺が管狐だから!! 「おぉぉぉっ!!」 クワッと細川は目を見開くと、雄叫びを上げながら山賊に斬り掛かる。 「ちっ…!数を動員しているっつーのに…全然諦めない…しぶとい野郎だな…」 指揮を取る山賊は、冷や汗を掻いて物陰に隠れる。 フッ ガシッ 「っ!?」 背後から手が伸びてくると、山賊は首を捕まれ… グギギギギッ 鈍い音を立てながら… ボキンッ 山賊の首は不自然に折られ、そこで息絶えた。 「闇討ち、暗殺は御手の物ってね? 極みの服着なくて正解だった…こっちの方が動きやすいから」 山賊の死体を見て、堀川はニッコリ笑った。 「…指揮を取る奴は後二人…兼さん、歳さん頼んだよ」 祈るように堀川は二人に望みを託す。 「一先ず人員を増やさなけりゃ…数人にやられちまうっ!」 勢いに恐れを無し、山賊は逃げようと後退る。 スラリッ 後ろから何者かが、打刀を引き抜いた。 「っ!?」 気付いて山賊は振り返るが… ザシュッ 斬り捨てられ地面に倒れ動かなくなる。 「斬って殺すは御手の物ってよ!歳さん…後はあんただぜ?」 笑って兼定は土方に言う。 「さっきから…他の二人の姿が見えねぇが…もしかして逃げやがったのか?」 先程まで居た部下の姿が見えず、山賊は不安に駆られながら辺りを見回す。 「いや?あんたの仲間は仲良くあの世に行ってる」 「っ!?」 背後から声が聞こえ、山賊が振り返ると見慣れない羽織を着た男が居た。 「何者だ…貴様…」 打刀を既に抜いてる男に山賊は声を掛ける。 「新撰組副長土方歳三…閻魔様に会ったら伝えてくれや。 ……土方歳三は歪んだ現世で…鬼やって忙しいから直ぐに戻れないってよ!」 ザンッ 笑みを浮かべ、土方は山賊に言うと上段から斬り捨てた。 「…何だ?急に山賊達の統率が乱れた」 気付いた大兼平は目を丸くする。 「指揮していた奴等が消えた」 鴬丸も、太刀を構えながら辺りを見回す。
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