第八十二話恐ろ細川と圧し斬る囮部隊

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「あっあぁ…」 慌て浅井も走り出す。 「「御意」」 一文字と信義も頷いて走り出した。 「ちょっと…御待ちなさいっ!」 「お前達!!先に逃げるとは何事だっ!!」 宗三と長谷部も、凄まじい形相で四人をを怒りながら慌て逃げ出すのだった。 【オアアアアアアァァァッ!!】 雄叫びを上げながら、死人の大群達も二人を追って動き出す。 同じ頃… 「じっちゃん…」 獅子王は冷や汗を掻いて、目の前の光景を見ながら表情を引き吊らせる。 『彼は脇差し…でしたよね?確か温厚な方だと記憶していましたが…』 頼政も固まり、ビクつきながら聞き返した。 「ありゃ…どう見ても修羅を生きし者の闘いぶりだ。 歌仙や乱、小夜も危ない奴だと知っていたが…」 流石の薬研も、冷や汗を掻いて目を白黒させる。 「あれほどの強さとは…。一体細川の刀剣は何故桁違いなんだ?」 不動も指差して困惑した。 「あっはっはっ!通さないっ!絶対に通さない!」 ザシュッ ザンッ 笑いながら死人を斬る江の姿があるからだ。 その姿はまさに鬼気迫る者…四人は…まるで…この世を終わらせるような者を見たかのように硬直して動けなくなった。
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