第八十三話反撃の刀剣

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ピクンッ 『愛奈…?』 愛奈に対し、嫌な胸騒ぎを感じ光忠は振り返る。 「愛奈に何かあった…?俺も嫌な予感がするよ」 心配そうに竹中は光忠に言う。 『…』 大倶利伽羅も目を閉じると静かに怒りを露にする。 『…いけすかねぇな…』 鶴丸も気付いて目を細める。 『愛奈に…何かありましたな』 一期一振も目を見開く。 パアアアッ 次の瞬間、四人が目映く光だし… 「…あれ…?」 光から出てきた四人を見て、竹中はびっくりする。 「清光、安定…見なよ…面白そうなのが起きるかも…」 手合わせの合間、動き出す竹中達を見て沖田は二人を呼ぶ。 「着いていく?」 「楽しいかもね」 加州と安定は笑顔で頷く。 「良いね!」 満面の笑顔で、沖田も賛成した。 「…」 聞いていた信長も、三人に頷き動き出す。 桑次郎は愛奈を連れて…裏口から正面に集まった土方達の前にも来る。 勿論、神子田も愛奈の首筋に打刀を突き付けてながら… 「てめぇ…!人質を取るなんざ…どこまで卑怯なんだ!?」 土方は激昂し、桑次郎に怒鳴り付ける。 「生きるためなら…何だってする…それが新撰組だろ?」 笑って桑次郎は土方に言う。 「てめえっ!」 怒りで兼定は飛び出そうとするが… 「兼さんっ!落ち着いて!」 慌て堀川が兼定を制止する。 「下衆だね…あんた…」 蔑みながら、慶次は桑次郎に言う。 「だから何だ?」 桑次郎は全く気にしていない。 「久しぶりですね…皆さん…本当に…」 含みを帯びた笑みで神子田は清正達に言う。 「…二度と会いたくない面だったんだがな」 「…不愉快だぜ」 清正と田貫も怒りを露にする。 「…貴様が神子田か。品もない軍師とは…」 納得して鴬丸は馬鹿にする。 「品などいりませんよ。策を行かせるなら舞台を選ばない」 笑いながら神子田は鴬丸に言う。 「…下衆の極みか」 大兼平も怒りを隠せない。
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