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「ねぇ…伽羅ちゃん…」
「…敵意は無い。様子を見よう」
気配に気付いて光忠は大倶利伽羅に尋ねるが…
大倶利伽羅は首を振り光忠に答えた。
……流石は伊達と織田の名刀……
亀甲は気配を消しながら笑みを浮かべる。
同じ頃…
「成実さんっ!!」
豊久が小走りで駆け寄ると死人の山の上から…
「おう、任務完了ってな!」
政宗に良く似た顔立ちの青年が、もう一人の青年と一緒に下へ飛び降りた。
「重門君から伝言っす!森を抜けた所で集合らしいです!」
子犬の様に、豊久は成実に伝える。
「了解!越後!行くぞ!」
笑って成実は、隣に居る青年に言う。
「承知した」
苦笑して越後も頷いた。
一方…
彩光と三郎の足元に、山賊と死人の死体が転がっていた。
「行くぞ…彩光。重門から連絡が来た。集合らしい…森を抜けた所でな」
太刀を鞘に納め、三郎は彩光に言う。
「承知致しました!」
返事をすると、彩光も太刀を鞘に納めた。
…同じ頃…
「行かれるのですか?」
島は豊臣本陣の外で、人知れず姿を消そうとする重門と竜御前に尋ねる。
「…無事に闘いは終わりました。故に…私達が居る理由はもうありません」
背を向けたまま重門は島に答えた。
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